お医者さんのプロフィール撮影は、笑顔で朗らかに!
幼い頃、病気になると、母は私を近所の内科に連れて行ってくれた。
名前を呼ばれて、診察室の扉を開けると
「どしたんや〜」
低い声で、尋ねるお医者さん。
メガネをかけた先生と向き合うのは、とても苦手だった。
大きな体の上に、笑わない男性だったからだ。
時々、先に診察室の椅子に座り、先生を待つ場合もある。
病気も嫌だけど、パタンパタンとスリッパの音をさせて
こちらに向かってくる、笑わないドクターを待つのも
本当にドキドキした。
あ〜んと開けた口の奥に、ヨードチンキをたっぷり塗られるのも
風邪をひいて、お尻に注射されるのも
子どもには辛かった。
子どもの頃の、お医者さん。
みんな忘れられない思い出があるのではなかろうか。
もしもその先生に今お会いできるなら、
きっとそんな怖い人ではなかったのだろうと思う。
けれども、看護婦さんの優しい笑顔と対照的に
お医者さんの存在感は、病気の心細さと重なって子供心に、強烈に心に残ったのだ。
でも先日撮影させていただいた、
こんな朗らかなドクターなら
どんなに気持ちが楽だったかわからない。
撮影をさせていただきながら
そんな子どもの頃の、気持ちがいっぱい蘇ってきたのでした。